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デジタル社会だそうな。
吾輩は“アナログ”なんだよな〜
「趣味や楽しみは何ですか ?」と聞かれると、「右手にぐいのみを持って、左手に本があればなにもいらねェ」と答えることにしていた。
“IT革命”とか“インタラクティブ”とか回りが喧しくとも、一切「我、関せず」。あまりにも人さまにお見せ出来ない悪筆のため、ワープロだけをポチポチの現役時代。
そのワープロがトラブル起こし、メーカーに「修理お願いします」と電話したのが1年前。「えェッ!まだワープロお使いですか?」旧石器人に対してのような調子で「もう、PCの時代ですよ」と言われてしまったっけ―。
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「時代遅れでもいいもん」。酒量と公民館図書室に通う回数が増えてきたある時「ウチにPCあまってるよ、使って。」二、三日たったら「チョット古いけどプリンター使って」と、M@WSメンバーからの暖かい(?)プレゼント。
「そんなこと言われたって接続もなにもできないんだ」と、儚い抵抗を続けるアナログ人間だったが、ある日拙宅に遊びに来た旧友が「あっ、その程度のこと」とセットしてくれ万事休す。
その日からブツブツ言いながら、“練習開始”。
それから10カ月、無論「ぐいのみと本は手放さぬ」が、Wordとメール、インターネットを見るくらいは出来るようになる。 生涯、「アナログ人間でいこう」と決めながら節操ないなと内心忸怩としながら。
ある日、ふっと「本を読むスピードが早くなったな。目でページは追っても頭に入らず元に戻ることが少なくなったな」と気づいた。どう考えてもここ数年変わったことといえば PCをいじくりだしたこと以外ない。口惜しいが結論は「PCにより集中力だけは向上したかも知れぬ」だった。
そして8月、今日もM@WSのお手伝い、読書、夕方の晩酌以外の一日数時間はPCに向かい悪戦苦闘している吾輩がいる。
「ねぇ、ブツブツ言わずに黙ってPC叩いてくれる?」との女房殿に「うっせー、キーボードは叩けてもPCは叩けるか」等と悪口垂れながら。
しかし、「もうチョット早く習っとけば良かったかな」これ本当の本音。
“人情の機微を持ちつづけたい”と言うのがアナログ感覚なら“ボケないためにもデジタルに追いつこう”との「はざ間」に揺れ動くデリケート (M@WSの悪友には失礼にもバリケードと呼ばれる)な吾輩ではある。 |
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